東日本大震災などの自然災害、戦争やテロ、難民問題や個人的な悲劇まで、絶えず私たちを襲うカタストロフ(大惨事)。そのとき、美術はどのようにこれらと対峙し、どのような役割を果たすことができるのか。現代美術をとおして負を正に転ずる「美術の可能性」に焦点を当てたのが森美術館『カタストロフと美術のちから展』。センシティブな内容を扱う展覧会でありながらも、集客をするための告知が課題でした。突如起こりうるカタストロフに負けず、何度でも立ち向かう人々の創造力と再生力を、崩れた展覧会タイトルを再度積み上げることで表現。未来志向のポジティブなアプローチをすることで告知としてのインパクトも備えました。悲劇や困難にそれぞれの向き合い方があるように、媒体ごとにタイポグラフィの積み上げ方も変え、メインビジュアルはオノ・ヨーコ氏の作品と共に表現しています。 結果、2019年度日本の展覧会入場者数9位(美術手帖調べ)を記録しました。
CREATIVE DIRECTOR|Yuji Tokuda
ART DIRECTOR|Koji Fujii
DESIGNER|Miki Kuroyanagi
DESIGNER|Yuki Otsu
PRODUCER|Takeshi Kitagawa
PRINT|Hironori Yamanaka