日本全国に約6,000社あるタクシー会社のうち、およそ70%が小規模事業者とされています。こうした事業者は、人口減少や経営者・運転手の高齢化といった課題に直面しています。株式会社電脳交通は、徳島県のタクシー会社からはじまったスタートアップで、地方のタクシー会社をつなぎ、配車サービスをはじめとしたDX化を進め、業界を支える新たな可能性を持った会社として大躍進を遂げています。
カナリアは、その躍進に合わせ、大幅なコミュニケーションのリニューアルのお手伝いをしました。
地方のタクシー会社を繋ぐ。とは、どういう意味なのか。
新幹線を中心とした大動脈の交通インフラがある一方で、タクシーはその先、日本のすみずみへと人々を届ける「毛細血管」のような役割を担っています。とすれば、大きな移動の後に、日本の隅々まで人々を届ける。日本のどこにでも行けるようにする。そうなれば、人と人が出会い、手を振り合い、笑顔が生まれる。まだ見ぬ風景に心が躍り、村の向こうに眠る発見が、人生の彩りになる。新しいビジネスだって生まれる。きっと電脳交通は、こうした多様な存在をつなぎ、より豊かな日本の未来を活性化させるのではないか。
今回のロゴマークは、そのつながり、何かを生み出すという想いを「手毬(てまり)」に込めました。それは、さまざまな交通網を束ね、ひとつにし、新しい価値を生み出していく存在そのものです。ブランドカラーは、電脳交通が生まれた徳島の伝統「藍染(あいぞめ)」の青をベースにした、より力強く未来へ向かう“新たなブルー”に。
交通網という毛細血管が、さらに広く、強く、そしてしなやかに張り巡らされることで、全国の人々がもっと元気に、もっと自由に動ける日常をつくっていきたい。そんな願いを、デザインに込めました。

CREATIVE DIRECTOR+ART DIRECTOR|Yuji Tokuda
ART DIRECTOR|Koji Fujii
DESIGNER|Takahiro Kawaguchi
PRODUCER|Takeshi Kitagawa